ドローンは視覚に訴える効果抜群の空撮だけでなく、様々な分野で活躍の場を広げています。
ドローンによる太陽光パネル点検もその一つで、今注目を集めています。
しかしそもそも太陽光パネルの点検は必要なのでしょうか?
そしてドローンを使用した太陽光パネルの点検にはどんなおすすめポイントがあるでしょうか?
またドローンに搭載される赤外線カメラ映像から本当に点検の必要な箇所を特定できるものでしょうか?
そしてドローンによる点検にかかる費用はどのくらいでしょう?
この記事は上記の気になる問題点が解決されることを願い記述していきます。
太陽光パネルの点検が必要な理由
太陽光パネルの点検に含まれている内容は、太陽光パネルやパワーコンディショナーに異常がないか、架台などに劣化やサビがないか、設備全体に破損個所などの確認があります。
それらの異常は、発電効率を下げ、売電ロスに繋がりますので点検が必須となってきます。
下記に詳細を説明します。
1.発電効率の維持
太陽光パネルは長期運用を見越して設置されますが、その間に様々な要因が起きパネルの一部が発電しなくなったり、性能劣化や異常を起こすことがあります。
また経年劣化も発電効率を下げてしまいます。
発電効率の低下については、日本最大級の公的研究機関である「産業技術総合研究所」は次のような発表を行いました。
太陽光パネルは、種類によって変動するものの1年で0.47~0.87%低下していきます。 |
さらに太陽光モジュールつまり太陽光発電のパネル一枚も、メンテナンスを放置した場合、設置後10年の経過で平均の発電効率は95~97%に低下し、20年にまで及ぶと80~85%台にまで下がってしまいます。
また経年劣化のほか、突発的な故障や異常が発生すると、発電効率はさらに低下することになります。
したがって、発電効率を低下させる原因を早期に見つけ、発電効率を高い水準に維持するため、定期的な点検は重要な必要事項といえるでしょう。
2.売電ロスを減らすために
●売電ロスを減らすためには、太陽電池モジュールに照射される光量が阻害されないことが大切です。
モジュールはガラスなどの透明カバーで保護されていますが、埃や枯葉などの堆積物、鳥の巣や糞、風雨による汚れや傷、また周囲にある樹木や雑草が影になり、太陽電池に入る光の照射量が低下してしまいます。
そうすると太陽光発電システム全体の発電効率が落ちしまい、同時に発電ロスに繋がるのです。
●固定価格買取制度(FIT法)を最大限の活用のため売電ロスを減らす
2012年7月に始まった固定価格買取制度(FIT法)では、10kW以上の太陽光発電の場合に、電力会社に固定価格で買い取ってもらう保証制度があります。 しかし、その期間は20年と定められていますから、期間内では無駄な売電ロスを極力減らして収益を上げる必要があります。(家庭用の太陽光発電の買取期間は10年です) なお、固定価格買取制度の20年の保証期間が過ぎた後のことは不明ですが、2032年の将来のことで、まだその実例がないのですが、その後も買い取ってもらえる見込みは持てるようです。 もしそうなれば、20年後には太陽光発電の初期費用も回収済みが考えられ、売電したものは全て収入になります。 そのことも踏まえ、太陽光発電システムを長持ちさせるべく、定期点検やメンテナンスを怠らず売電ロスを減らせるようにしておきたいものですね。 <参考サイト:資源エネルギー庁> |
●さらに別の点で売電ロスになるのは、点検の際に発電を止めることです。
発電容量が大きくなればなるほど、発電を止めての検査は大きな売電ロスとなります。
ちなみにドローンによる点検は、発電を止めないで短時間で効率的に不具合箇所を見つけられるので売電ロスを防ぐことから、ますます需要が高まり今後の主流となっていくでしょう。
太陽光パネル点検は義務化されている
2017年4月から施行された改正FIT法(固定価格買取制度)では、それまで、50kW未満の太陽光発電所は点検やメンテナンスの義務はありませんでしたが、改正後は10kW未満の家庭用太陽光発電も保守点検が義務化されるようになりました。
つまりFIT制度を利用している全ての太陽光発電所が対象となりました。
保守点検の頻度については、導入後の1年後と、それからは最低4年に1回のペースで行うことが決められています。
またメガワット規模の発電量があるメガソーラーでは、常時の点検が義務化されています。
メンテナンスを怠ると「FIT認認定取消」などの処分を受けますので注意してください。
ドローンによる赤外線点検が注目される理由
ドローンによる赤外線点検は次の2つの点で注目されています。
1.点検時間の短縮 2.コスト削減 |
1.点検時間の短縮
ドローンを使わない従来の点検法は、目視と測定器でモジュール一枚一枚を点検していく方法が取られていました。
ですから、50kwの発電所で太陽光パネルが約200 枚になりますので、1メガワットの太陽光発電所となりますと、点検に要する時間は膨大となり数日を要する大仕事です。
また人の手による点検は、見落としなどの人為的ミスも発生してきます。
以上の点から従来の太陽光パネルの点検は、日数と効率の悪さが問題点となっていました。
ドローンでの点検ですと、上空から広い範囲を点検できるため、2メガワット規模の太陽光パネルの点検も15分~20分の撮影だけで終わります。
そして不具合箇所は赤外線カメラを使用して可視化できる利点があり見落としを防ぎます。
可視化された不具合箇所の撮影データは、詳しい知識がなくても分かりやすく異常個所が特定できます。
人の手ですと数日かかる点検も15分程度で終わるのですから大幅な点検時間の短縮となるのがわかりますね。
2.コスト削減
人の手による従来の方法は、発電所の規模が大きくなればなるほど、日数だけでなく人件費などのコストの問題も大きい問題です。
また、高い屋根に上ったり不便な山中の太陽光パネルの傍まで行って、人による目視で不具合箇所を確認していました。
広大な敷地に太陽光パネルが設置されている場合は、作業員を動員して人海戦術で行う必要があります。
いっぽう、ドローンによって赤外線カメラで点検すると、不具合箇所を正確に特定でき、その部分だけを精密検査すればよいので大幅なコスト削減が可能になっています。
ドローンによる太陽光パネル点検の方法
ドローンによる太陽光パネルの点検方法には次の3つが挙げられます。
1.位置情報とアプリによる自動航行 2.赤外線カメラによる異常検知 3.空撮映像による現状確認 |
1.位置情報とアプリによる自動航行
太陽光パネルを点検するドローンは、高性能のドローンを使用します。
ドローンはGPSを利用し位置情報を取得し、最適な飛行ルートを自動で設計できる機材です。
また専用アプリでプログラムし自動航行が行えるドローンですので、操縦者の技術の不安定さで点検精度が落ちることも防げます。
さらにドローン操縦を手動飛行に切り替えると、太陽光パネルの特定の場所をより詳細に点検でき、後日異常が生じている箇所だけを、人の手で重点的に調べて異常原因を調査することが可能です。
2.赤外線カメラによる異常検知
赤外線カメラの温度探知機を搭載したドローンでは、肉眼では見えない異常が発生した太陽光パネルの発熱を容易に発見できます。
鳥の糞や落ち葉の堆積物などの汚れがパネルに付着すると影ができ、その影の部分が異常に発熱するのです。
それを「ホットスポット」といい映像では赤くなったり白くなったりします。
また「フィルタの目詰まり」が発生する場合も、太陽光パネルに温度異常を起こします。
ドローンの赤外線カメラを上空から撮影した映像で広範囲に温度測定を行え、その中から異常に発熱しているパネルを可視化させ効率的に特定して発見できます。
3.空撮映像による現状確認
ドローンで太陽光パネルを点検する際、精度の高い空撮カメラで周囲を撮影できるため、発電量の低下に繋がる「雑草」や「鳥の糞」などの環境を原因とする被害も発見できます。
ドローンは上空から広い範囲に渡って空撮するため、周辺環境などを観察でき異常個所を一目瞭然に確認できます。
さらに近づいて撮影でき、詳細に観察や確認する時にも便利です。
ドローンでの太陽光パネル点検のおすすめポイントとは?
下記の5つの点が挙げられます。
1.安全面の強化 2.点検時間の短縮と人員削減 3.効率的で精度の高い点検ができる 4.撮影した画像から効率よく点検報告書を作成できる 5.点検コストが従来の点検方法と比較して安い |
1.安全面の強化
太陽光発電では高所に設置されることが多く、従来では直接屋根や山の上に上りパネルを一枚ずつ点検しなければならず、どうしても落下の危険が伴います。
また広大な場所を歩き回ったり、ハシゴの使用が必要な場面もあり、潜んでいる危険性はそれだけ大きくなります。
それに対してドローンの点検では、地上の安全な場所で太陽光パネルからも離れた地点で、ドローンの離着陸と操作も可能なため、安全性が高いといえるでしょう。
作業員の安全の確保も、太陽光パネル点検での重要な要素と言えます。
2.点検時間の短縮と人員削減
前述しましたが、従来の方法ですと、太陽光パネルを作業員が一枚一枚調査していく必要があり作業員の数を揃えなければなりませんでした。
さらに広大な敷地を歩き回りますので日数も約2日間程を要し、人員も大勢必要となります。
しかしドローンを飛ばして上空から空撮する点検はこうした人員を削減できます。
たとえば発電出力が2メガワットの広い発電所でも、ドローンのパイロットとスタッフの1~2名で、15分~20分間の空撮で点検でき時間の面でも削減できます。
3.効率的で精度の高い点検
ドローンによる太陽光パネルの点検は、ます普通の空撮で、上空から太陽光パネル全体を俯瞰した撮影をしたり、反対に特定のパネルに近づいて草などの影ができているのか確認でき、様々な角度と距離から撮影し精度の高い点検ができます。
また従来の人の手でされる点検は、表面的な見た目では分かりにくいため点検漏れが生じていました。
しかしドローンによる太陽光パネル点検は、赤外線カメラでパネルを撮影すると、肉眼では分からないホットスポットが起きている箇所の温度異常や、低温部で機能停止した部分がないかどうか広範囲でも発見できます。
さらに人が直接行きにくい場所もドローンなら撮影でき隈なく点検できるため精度が上がります。
これにより従来の方法よりも効率的で精度の高い点検が可能です。
4.点検コストが従来の点検方法と比較して安い
ドローン一台あれば点検が可能なので点検にかかるコストを大きく抑えられます。
今まで使用されてきた高額なパネル測定専用機器は一切必要ではなく、利用する機器はドローンだけです。
これまで高額な点検費用が悩みの種でしたが、ドローンの使用で驚くほどコストが削減されるでしょう。
また買取制度を利用している発電所では、定期的な点検が義務付けられ、これによって異常を早期に発見できます。
たとえドローンによる定期点検の回数が増えたとしても、異常の早期発見で修理費用も安く抑えることができ、発電効率も高い水準を保てます。
ドローンでの点検コストの削減を考えると、定期点検の回数を重ねても長い目で見るとお得といえるでしょう。
5.撮影した画像から点検報告書を作成
ドローンによる太陽光パネル点検では、撮影した画像データからスピーディーに点検報告書の作成が可能です。
従来の方法では、太陽光パネルを一枚ずつマップに起こし、もしパネルに不具合があったら人の手でマップに書き込んだりエクセルのシートに入力していました。
それから点検報告書を作成する作業をしなければならないので、数日~1週間の作業時間を要します。
いっぽうドローンによる太陽光パネル点検では、撮影画像がデータ化されていますので、一気に点検報告書が作成できます。
さらにドローンで空撮された映像は記録媒体へ保存が可能です。
そのため過去の点検履歴を簡単に比較確認でき、もし太陽光パネルになんらかの異常が生じた際には、過去のデータと比較しながら異常が生じてきた時間経過を確認できるメリットもあります。
またクラウドサービスの利用もでき、連続した画像データをアップロードすれば、点検・確認・報告書の作成もわずか数時間で完了します。
これまで数日~1週間を要したいた作業も、従来比で90%も作業時間が削減されます。
ドローンによる太陽光パネル点検で発見された異常事例
・ドローンには赤外線カメラや高解像度カメラを搭載しており、撮影されたデータからパネルの状態や効率について分析し、その結果から異常を早期に発見しメンテナンス作業を行う作業計画を立てられます。
実際の太陽光パネルを赤外線カメラで撮影し点検した実例です。
左の太陽光パネルからは特に異常個所は目視できないのですが、右のドローンによる赤外線カメラ映像では全体的に色ムラがあるのが確認できます。
赤い部分は温度が異常に上がっているホットスポットという箇所で、黒〇で囲っている部分は色が薄く低温で送電されていない可能性があります。
人が見る目視点検では太陽光パネルを表面側からだけ見るので異常が起きていても確認できません。
ですが、ドローンによる赤外線カメラの画像では、接続不良や異常で送電されていない状態を色の変化で簡単に発見できるという大きな特徴があります。
そして送電されていないような異常個所をピンポイントで特定できますので、その部分だけを人の手によって精密に調査でき手間を大いに省けます。
上記の写真から分かるように、異常個所があればその部分だけ温度が変わって撮影され、一目瞭然で見落としがなく発見できるのは、ドローンによる赤外線カメラ点検のメリットといえるでしょう。
また上記の写真の映像データから報告書が作成されますので、誰にも分かりやすく効率的な報告書が簡単に作成されるのは大きなメリットといえるでしょう。
ドローンの太陽光パネル点検にかかる費用
ここでは手作業による業者を頼む場合の費用相場と、ドローンによる点検の費用相場を簡単に比較できるようにします。
ドローンを使用しない従来の方法
下表を参考にしてください。
太陽光発電の種類 | 費用相場と備考 |
住宅用太陽光発電 | ・1回に5万~10万円 ・足場を組む場合は8万円の割高 |
産業用太陽光発電(低圧:50kW未満) | ・年間10~30万円 ・頻度、設置容量によって価格が大きく異なる |
産業用太陽光発電(高圧:50kW以上2000kW未満) | ・年間100万円~200万円 |
2メガWの高圧の場合 | ・年間200万円~400万円 |
ドローンによる太陽光パネル点検の費用の相場
現在多くの業者がドローンでの太陽光パネル点検に参入していますが、費用相場を対比するために費用の見積もりは業者ごとに相談して決められている現状です。
例えば「2MWまで20万円、それ以上は1MW追加ごとに5万円」というような設定の業者もあれば、年間のメンテナンスがパックになったサービスなど、さまざまですので直接の問い合わせが必要です。
今後ますます太陽光パネル点検に参入してくる業者が予想され、それぞれの業者がコストやサービス面でどんな差別化を図ってくるかが課題とされており見逃せない点といえるでしょう。
下記は全国から個人用太陽光パネル点検から大型の発電所まで見積相談を受け付けている会社の事例です。
太陽光パネルの汚れをドローンで洗浄
太陽光パネルは屋外で風雨に晒された過酷な環境に設置されています。
ですから常に汚れを念頭に置いておかねばならず定期点検と同時にメンテナンスが必須な部分です。
しかし太陽光パネルの汚れを洗浄するのもドローンで可能となっています。
つい素人が考えてしまう洗浄パターンとして、家庭用太陽光パネルなら、遠くから水道水を掛けて少しでも汚れを洗い流したいと思ってしまいますね。
ですが水道水をかけての洗浄はおすすめできません。
なぜなら、水道水に含まれるカルキは白く残ってしまい、お風呂場やキッチンの水回りに見かけられる白い汚れのように蓄積し、太陽光パネルの発電効率を逆に下げてしまうからです。
ですがドローンによる洗浄なら、特別な洗浄液を使用しますのでそんな心配はいりません。
またハシゴもブラシも必要ありません。
手作業では届かない場所でも、安全に強力洗浄が可能です。
ドローンによる洗浄は、パネルの種類を問わず高圧で洗浄剤を噴射し、擦らずに汚れを浮かして取り除きます。
さらに太陽光パネルを直接みがかないので、傷つける心配もありませんし、ドローンなら洗浄が困難な箇所にも簡単にしかも短時間に対応できます。
汚れによる発電量の低下を回復させるので、電力会社も取り入れており、ドローン洗浄は今や一般的な方法になってきています。
そして太陽光パネルの汚れは、定期点検の中で多く発見され重要なメンテナンス事項といえるでしょう。
ドローンを使用しない業者による洗浄の費用比較
太陽光発電パネルは高所にあることが多く、洗浄するには足場が必須となってきて危険が伴います。
足場費用だけで8万円かかることがあります。
また太陽光パネルの清掃費用は、1回あたり基本料金の1万円程度と、パネル1枚あたりに500~1000円程度が目安で、パネルの枚数が多ければそれだけ費用が掛かってきます。
ドローンを使用しない洗浄のリスクをまとめますと次の3つを挙げられます。
・パネルの損傷リスク
・高所作業の事故リスク
・高い設備費&人件費
ドローンの洗浄費用の目安となる価格帯は現在ありませんが、1人のパイロットが40分稼働するだけで、太陽光パネル約200枚分を洗浄できることを考えると、コストの削減は大幅に見込めるでしょう。
ドローンは太陽光発電の点検やメンテナンスにおいて、さまざまな活躍をみせており、今後ますます注目されることが考えられます。
ドローンによる太陽光パネル点検の課題
・ドローンによる太陽光パネル点検は天候の影響を受ける
太陽光パネルのドローン点検は、赤外線カメラを使って温度を可視化するため、点検作業で得られるデータも日射量や気温、発電の状況に左右されてしまいます。
なぜなら太陽光パネルの異常加熱も、晴天時の発電効率の高い時でないと、正確な撮影やデータが取れないことがあるからです。
天候は人為的に左右できないことから、スケジュールを立てる際には期間に少しの余裕を持たせておくことが必要となります。
ドローン太陽光パネル点検に必要な資格
ドローンによる太陽光パネル点検をするために、取得しておくべき資格はありません。
ですが、ドローンで太陽光パネル点検業務に導入する場合、ドローンの高い操縦技術は必須ですし、太陽光パネル点検に関する知識や技術も必要不可欠といえるでしょう。
最近は太陽光パネル点検業務に特化した資格や講習もありますから、必要に応じてスクールに通い資格取得や技術を磨いておくことはおすすめです。
• 産業用途別講習太陽光パネル点検コース
ドローンによる点検から報告書作成まで、太陽光パネル点検の一連の流れを学べる講座です。
このコースで「太陽光パネル点検ドローンオペレーター」という資格を取得できます。
また下記は太陽光パネル点検メンテナンスに関する資格で、民間が認定しているものです。
下記の資格取得する利点は、太陽光発電では点検と同時にメンテナンスも依頼されるケースがあるため、点検やメンテナンスのサービス事業を展開していく上で役立つ資格といえるでしょう。
・太陽光発電メンテナンス技士
一般社団法人太陽光発電安全保安協会(JPMA)が付与している資格です。
資格取得には、資格認定講座や技能講習会を受講し、確認テストに合格する必要があります。
• PV施工技術者
メンテナンスの資格ではないものの、太陽光発電システム全体を網羅した高い知識が必要となる資格です。
またPV施工技術者は太陽光発電施工者とも呼ばれ、取得者は太陽光発電パネルの販売や設置を請け負う業者で求められる人材となり、これから点検とメンテナンスサービス事業を展開する場合には大きな強みとなります。
・太陽光発電検査協会(PIA)の技術認定
太陽光発電の保守点検を行っていくための認定です。
協会の講習や研修を修了した者に「技術認定」が交付されます。
まとめ
今やドローンの市場は大きく可能性も広がってきています。
ドローンによる太陽光パネル点検もその一つで、人の手による点検では及ばないたくさんのメリットがあります。
まず広大に敷地に設置されている大型の太陽光パネル発電所の点検をわずか15分~20分程度で終了させるのです。
人の手で行うなら、高所に設置されている太陽光発電を点検するため足場を組み、さらにパネル一枚一枚を点検していかねばなりません。
言うまでもなく費用もかさみ、何日にも及ぶ人海戦術となってきます。
さらにドローンによる赤外線カメラによる点検では、人の目には見えない所も一目瞭然に異常個所を特定し、報告書も撮影データを元に一気に作成が可能です。
また安全性と時間や費用の削減は、法改正で義務化された太陽光発電の点検には不可欠な要素といえます。
しかしドローンでの太陽光パネル点検には天候に左右されてしまうデメリットもあるものの、スケジュール調整で十分補える範囲だといえます。
いっぽう費用の相場は、今後多くの業者の参入が見込まれ、詳細な費用相場まで出せるのはこれからですが、従来の方法とは比べ物にならないくらいのコストダウンを期待できます。
太陽光発電システムは再生エネルギとしても認知されていますので、今後のドローンの太陽光パネル点検業務の需要も大きくなり発展していくことでしょう。
この記事が太陽光発電システムを利用している側もこれから提供する側にとっても、役立つ資料となるますことを願っております。