ドローンで空撮された映像は美しく迫力があり、ビジネスシーンでも大いに役立ち注目を浴びています。
ドローン撮影の効果の高さから、今後ますます需要が増えてくることが予想されます。
しかし、ドローン空撮をプロに依頼しようとすると、その際の撮影相場はどのくらいか分かりにくいことが多いですね。
最近ではドローン撮影に参入してくる個人の副業や、昔から続く専門的な撮影業者もあり、それぞれ独自の価格帯があるからです。
それで、ここではドローンを空撮する時に、必要な費用の項目とその相場を解説していきたいと思います。
ドローンの空撮をプロに頼みたいとお考えの方は是非参考にしてください。
ドローン空撮にかかる項目と料金相場
大まかに説明しますと、ドローン空撮の相場は全体として10〜30万円が目安だといわれています。
映像撮影料が8〜12万円で残りが編集料となる計算です。
それでトータルすると20万円以内で収まることが大半ですが、中にはより高画質な映像にしたいという場合は、ドローンの機体や搭載するカメラが高額になってくるので30万円近くなることがあります。
以上の数字は大まかな概算ですので、参考として捉えておいてください。
以下にドローン空撮料金の相場を細かく項目ごとに説明していきます。
・基本料金の相場 ・機材費の相場 ・フライト料金の相場 ・人件費の相場 ・編集・音入れ費の相場 |
基本料金の相場
基本料金は格安プランのところもありますが、60,000円前後が相場となります。
基本料金には、撮影計画の作成や必要な許可申請および保険料などが含まれていることがあります。
ですが別途料金となっている所もありますので、事前に基本料金に含まれている項目を確認しておきましょう。
基本料金に含まれない、より高性能な機体への変更や、様々な状況下でスタッフの増員の必要、また撮影するカット数や撮影時間を上乗せすると、当然料金も変化しますので事前に業者と綿密な相談をしてください。
機材費の相場
機材費の相場は30,000円〜150,000円程度です。
機材費は使用されるドローンの費用となります。
そのため、より高画質の映像を追求すると、カメラやドローンのグレードを上げる必要が生じ費用が高くなってきますね。
使用されるドローンでは、小型ドローンや中型ドローンなどが良く使われていますが、大型ドローンも優れた飛行性能と高品質な映像が撮影でき、トップクラスの高額モデルですが人気を博しています。
なお機材費には、ドローン本体やカメラ、バッテリーや充電器、記録媒体などが含まれています。
どの機材がいいか、予算と空撮したいシーンに応じて、カメラの画質や使用するドローンを選択するといいでしょう。
小型ドローンの中でよく使われる製品には、下記のDJI MNI3 PROが挙げられます。
<引用元:DJIMini3Pro>
中型ドローンの中でよく使われる製品には、下記のMAVIC 3 CINEが挙げられます。
<引用元:MAVIC 3 CINE>
大型ドローンの中でよく使われる製品には、下記のDJINSPIRRE 3が挙げられます。
<引用元:DIJINSPIRRE3>
フライト料金の相場
映像撮影の場所は1か所のみが基本です。
この際のフライト料は基本料金に含まれているドローン以外に追加で別のドローンを飛ばした際に発生しますので注意しましょう。
本来ですと、15分~30分程度のフライトが基本なのですが、それ以上長引くと追加料金が生じるわけです。
1フライト追加するたびに2万円から4万円の上乗せが相場となっています。
追加で発生するフライト料金には、ドローンを飛ばす時間や距離、撮影するエリアの広さや難易度などが影響してきますので、追加料金がどれくらいになるか確認してください。
人件費の相場
1名増員するたびに人件費として一日あたり1名、1日5,000円から40,000円が必要になります。
ドローン撮影には、ドローンを操縦する者だけではなく、別にカメラモニターの確認をしてくれる人が存在すれば、より高いクオリティーの映像が空撮可能になります。
操縦とカメラを同時に操作しなくていい分、分担できるので集中して安定した飛行操縦ができ、カメラマンは高品質な空撮ができるという利点がありますね。
また「国土交通省への許可申請時」に、安全監視員を2名以上置かなければいけないという規定があり、「人口集中地区」などは特に監視員が必須となってきますので予算に含める必要が生じます。
ちなみに基本料金以外の操縦者を別にお願いする時の相場は30,000円〜100,000円程度です。
その費用の中には操縦者のスキル、経験、撮影現場の移動費用が含まれています。
業者によっても操縦者の実績や技術などでも大きく異なりますので、事前の確認が必要となるでしょう。
ドローン空撮の静止画と動画の相場
ドローンの空撮にも静止画と動画があります。
その際の相場を説明します。
写真撮影(静止画)の相場
写真撮影を依頼した場合の相場は、40,000〜50,000円です。
小型ドローンで撮影可能なため低価格が期待できます。
動画撮影の相場
動画撮影の相場は、60,000〜90,000円です。
大型ドローンを使用する点と、操縦者と撮影者の2人分の人件費が必要になるため高額になってきます。
ドローン空撮のオプション費用の相場
ドローン空撮に基本的な項目のほかにオプションとして発生する費用も生じてきます。
以下に発生してくるオプションの項目を解説します。
・編集および音入れ費の相場 ・ロケハン費の相場 ・天候日程調整費の相場 ・飛行調査・飛行経路設計の相場 ・撮影延長料金の相場 |
編集・音入れ費の相場
編集を依頼した場合の相場は50,000円から120,000円前後です。
ですが静止画で1点数千円から、動画ですと内容や規模により数万から数十万円する場合もあります。
業者選びに迷うところですが、編集にはセンスによるところが大きいので、好みや趣味の合う編集をしてくれるところを選びたいものですね。
業者によりドローンの業者の基本料金に含まれている場合もありますが、撮影のみの場合が通常といわれています。
たとえば動画編集は、BGMやナレーションを加えたり、テロップの挿入、効果音の選択など範囲が広い業務です。
そして編集次第で出来栄えもかなり変化しますので、こだわりたい点ですね。
業者に頼む際は見積相談は無料のところが多いですので、希望ポイントを整理して条件に合う所を探しましょう。
なお編集の納品まで2週間から1か月程度を要しますが、ナレーションのキャスティングにも相談にのってくれるところもありますので、詳細・不明な点は相談してみるのをおすすめします。
ロケハン費の相場
ドローンを空撮するために実際に現地に行って、前もって調査しておくことをロケハンといいます。
もしロケハンなしで現地にいきなり赴いた場合、実際には撮影の許可が必要だったということもあり、結局何もできず無駄に終わるばかりか、再度の日程調査などに倍の費用がかかってしまうこともあり得ます。
ロケハンを行うことで撮影可能な場所か、許可の有無はどうかなどを調査でき、安心して撮影に臨めますので必要な費用といえるでしょう。
ロケハン費用は、現地までの距離や場所また状況に応じて差がありますが、50,000〜150,000円が相場とされています。
天候日程調整費の相場
ドローン空撮は天候に大きく左右されてしまいます。
つまり晴れていて風の影響が少ない日でなければ空撮できないという制約があります。
映像の効果も曇天と晴天では雲泥の差となり、せっかく空撮するのですから理想の条件の下にしたいものですね。
しかし天気などの自然はコントロール不可のため、余分に撮影日を設定することで調整しなければなりません。
そうした予備日は平均して1日あたり20000円〜35000円程度が相場です。
飛行調査・飛行経路設計の相場
事前にどんなアングルや飛行ルートで空撮するか調査設計する必要があります。
そうした調査は基本的にパソコンや役所への電話確認で進められていくことが多いのですが、場合によっては宿泊料や交通費の実費がかかる時もありますので注意しましょう。
こうした調査は基本プランに含まれていることがある一方、業者により別途の場合があります。
オプションとして費用が発生するときは、調査にかかった実費を負担することになりますので、業者に確認を取っておくことをおすすめします。
撮影延長料金の相場
ドローンの空撮では、気象状況や風の影響で、あらかじめ設定していた時間より伸びることがよく見られます。
たとえば「午前中のみ」の予定が「1日中」に伸びてしまった場合は、半日分の料金に30.000円程加算し1日プランに調整することで対応できます。
こうした相場も、事前に契約内容をみて、延長料金を確認しておきましょう。
ドローン空撮の注意したいポイント
ドローンを空撮するには、航空法などの規制があり飛行禁止された区域で飛行を行う場合は、許可申請が必要となってきます。
またキャンセルの時のキャンセル料や入っておくべき保険についても説明します。
・空撮できない区域 ・天候(風)によるキャンセル ・ドローン空撮時の保険内容の確認 |
空撮できない区域
ドローンの空撮は「小型無人機等飛行禁止法」によって飛行禁止された区域があり、ドローンなどを飛行させる場合には、国土交通大臣の許可を受ける必要があります。
自分で申請する場合は申請料金は不要ですが、手続きが複雑なため申請を代行してもらう方がいいでしょう。
申請代行を依頼すると1度の撮影につき、20,000~50.000円程度の費用が発生してきます。
業者によっては、すでに「国土交通省より全国包括許可を取得している」場合もあり、空港周辺と150m以上を除く地域は、全国どこでも撮影が可能ですので業者選びのポイントにできますね。
また許可申請の代行は、業者の基本プランに含まれていることがありますので確認しておきましょう。
天候(風)によるキャンセル
依頼者の都合でキャンセルする場合は、キャンセル料が発生してきます。
依頼が殺到する季節においては、キャンセルされると業者にとっても死活問題になるため、厳しく設定されているところが多いのです。
キャンセル費用の設定や、キャンセルが発生する条件にも業者による違いがあり相場はないといえます。
依頼者都合ではない天候(風)や撮影現場の状況で、撮影が中止や順延となる場合は、キャンセル料が発生しないことがあります。
ですからキャンセル発生時にかかる割合や、やむ負えない状況においてのキャンセルについては、事前に確認するべき項目といえるでしょう。
ドローン空撮時の保険内容を確認
特にドローン撮影の場合は、もしもの時を想定しておかなければなりません。
ドローンで人物や建物、持ち物を傷つけてしまうと、高額な修理代や治療費が請求されたりします。
特に人を傷つけると人身事故扱いとなり、重大な事態にもなり得ます。
しかしドローンの場合は車と違って、保険の加入は必須ではないのです。
それでも万が一を考えなくてならないのがドローンの空撮といえますので保険加入は重要ですね。
以下は保険内容の内訳です。
<引用元:ドローン空撮動画の費用と料金相場を徹底解説【2023年最新版】>
ドローン空撮では、主に上記にある4つの保証が必要となります。
そうした万が一の場合、業者が保険に入っているのかは事前に確認しておくのは重要なことです。
また、ほとんどの業者は保険に加入していることが多く、契約内容に「1事故につき5億円、10億円まで保証あり」などの記載がありますので確認しておきましょう。
また上の表にある4つのアクシデントに対応しているか、また個人に依頼する場合は損害保険に加入しているかどうかも要確認事項です。
ドローン空撮の2種の依頼先
業者によってロケハンから撮影まで丸ごと請け負う空撮代行サービスを行っていたり、撮影許可申請の代行を含めた分かりやすいセット価格にしているところもあります。
または全国対応で交通費の負担が少なかったり、様々な相談も無料でしてくれるところも増えてきています。
1.動画制作会社
カメラマンや動画クリエイターなど、それぞれの分野での専門家を有していることが多く、空撮から編集までほんどを依頼でき高いクオリティーも期待できます。
特化したジャンルを売りにしている所も多いので、希望するジャンルでセンスの合う制作会社を選びましょう。
2.空撮カメラマン
フリーランスや個人でドローン撮影を専門にしているところです。
ドローン空撮に必要な高い操縦技術・表現スキルを持った資格を持つスペシャリストが多いです。
少人数で対応しているためコスト削減にはいいのですが、編集や納品という面では不明瞭な所もあり、希望や条件について綿密な商談を重ねる必要があるでしょう。
依頼した後もそのままにはせず、連絡を取って進捗状況の報告をしてもらうと安心できます。
PWD System-i株式会社では、動画・静止画ともに、お客様のご要望に応じ高いクオリティとダイナミックな空撮で信頼と実績を積んでいます。お気軽にご相談ください。
まとめ
ドローンを空撮する場合は、様々な費用の項目が必要になってきます。
ここではそれらの相場を簡単に説明してきました。
しかしドローン空撮の相場といっても、格安の業者やフリーランスの個人など様々です。
また格安だからお得かというとそうでもない場合もありますので気を付けてください。
なぜなら他のオプションが多く発生して却って費用がかさんだり、保証が充実していないこともあるからです。
まずドローン空撮したいシーンや場面を整理し、相場を見ながら予算を検討してみましょう。
そうして理想にあうプロを選択していく際、この記事がお役に立てますよう願っています。